助産専攻科 授業紹介


助産学専攻科は平成26年度に学部教育から改組いたしました。学生は実習において分娩介助を10例程度経験することが求められています。分娩介助実習では、産婦を受け持ち問題解決(分娩)に向けて知識・技術・態度の応用を当初より求められます。そのため、学内における演習ではできるだけ臨床と乖離しない学習や体験を積むシミュレーションは重要となります。そのために活用している①「内診バーチャルリアリティモデル」、②「胎児超音波教育ユニット」についてご紹介いたします。

①「内診バーチャルリアリティモデル」

 内診は分娩の開始や進行を診断する重要な技術であり、その精度が求められます。これまでは、「内診開大モデル」を使用していましたが、挿入指がみえないため指導には限界がありました。このモデルは膣内への挿入指の動きを可視化できますので、学生は自分の指の動きを確認でき、教員にとっては内診指の使い方を具体的に指導できます。また、骨盤内における児頭回旋が3Dで描写されますので実感をもって体験できます。実習では、内診でのビショップ・スコア習得期間が以前より早期になっていることを実感しています。「出産介助学」、「助産実践学演習」、「助産診断学」の科目で主に使用しています。

②「胎児超音波教育ユニット」

 助産師によるローリスク妊婦管理に超音波検査は欠かせないものになっており、技術の習得が求められています。このユニットは経腹走査法による画像描写方法を学べる機器で、学生は妊娠25週の胎児の描写と児頭BPD計測の実際を経験しております。実習では、産婦に操作することをまだしていませんが、医師が描写する画像への関心と理解が格段に向上しているように感じています。「助産実践学演習」の科目で主に使用しています