Patient Simulator による包括的気道管理トレーニング


心肺蘇生緊急医療チームシミュレーション(BLS,ALS)

 

医学部5年臨床実習における救急医学BSLで、患者シミュレーターを用いた気道管理トレーニングを行っています。

患者が、低酸素状態で来院したとき、臨床医はどのように対応するでしょう。そのような臨床状況を設定し学生にどう対応したらよいかを考えさせます。自分たちが持っている知識や技術でまず何ができるか、それが出発点です。自分に欠けている知識、技能については学生自信が考えます。その次の段階で、シミュレーターを使ってスキル(技術)のトレーニングを同時進行でおこないます。

 

実際の臨床現場に基づいたシナリオをシミュレーターに組み込み、リアルタイムにそれを再現し、学生はそのシナリオの下で気道管理に取り組みます。シミュレーションが終われば、デブリーフィング行い何が問題であったか、何ができたか、何ができなかったかを話し合います。それらを一般化し、次の新たな課題に取り組みます。

 

正常な、標準的な気道管理だけでは不十分です。トラブルケースや困難気道を再現し、そのような患者を治療しているつもりでシミュレーションに取り組みます。通常の喉頭鏡のみならずビデオ喉頭鏡(マックグラス喉頭鏡)などを用いて困難気道の管理にも挑みます。

 

このように包括的なトレーニングを行うことで、身に付けた知識や技術が直ちに臨床現場で活かせることが期待されます。それのみならず、学んだ知識や技術が組織的に統合され、長期的にそれらの維持が期待されます