医学部4年生のCPRトレーニング


リアルタイムフィードバック機能を活用したCPRトレーニング

医学部4年生の「診断学・臨床推論Ⅲ」の心肺蘇生実習では、1回に18名の学生を対象にレサシアンQ-CPR®(蘇生シミュレータ)6体を用い、それぞれにスキルレポータSimPadTMを使用して、リアルタイムのフィードバックを併用したトレーニングを行っています。学生3名につき1体の蘇生シミュレータを使用した実習となります。

 

 学生6名につき1名の指導者(非常勤助手を含む)が担当し、全体を管理する教員1名と合わせて4名で、3時間かけて実習を行っています。

この実習では、OSCE(Objective Structured Clinical Examination;客観的臨床能力試験)に合格するだけでなく、医療の現場においても質の高いCPRを実践できることを目標にしています。

 

 実習の流れは時間割(表参照)の通り、始めに目標の提示を行い、実習の最後に実技試験を行うことを説明しています。次に、周囲の安全確認から胸骨圧迫を開始するまでの手順をビデオ教材で学習した後、胸骨圧迫と人工呼吸の練習を行っています。胸骨圧迫と人工呼吸は、Practice while Watching(PWW)の手法を用いて行っています。PWWは、ビデオ教材の中のデモンストレーターが行う手技を見ながら、学生が同じ動作を行うことによって手技を修得する方法です。PWWにより、学生は正確な手技を身につけることができます。また、AEDの取扱いは、AEDの使用のビデオ解説を見て、AEDを使用するだけの練習を行います。ここでは、AEDの使用方法のみならず、使用上の注意点も学びます、さらに、学内・院内のAED設置場所についての確認も行い、実際にAEDを使用しなければならない場面に遭遇しても慌てることなく適切に対処できるように指導しています。最後に、安全確認からCPR、AEDを使用、申し送りを行うまでの一連の流れの練習を行います。

 

 実習の最後には実技評価を行い、到達度を把握しています。

医学部4年生 BLS実習 時間割